ポーカーをプレイするに当たって、少しレベルが上がる概念の話『ブロックカード』について解説します。
これを使うためにはハンドレンジやアウツ、ポジションや相手にアジャスト(合わせる)することをそれなりに知っている前提の話になります。
「いやポーカー学ぶ気はあんまありません」
と思われてたとしても、知っとくだけで役に立つ場面がでてくるので頭のかたすみに入れておいてもらえればと思います。
ブロックカードとは
以前、参加したフリーロールでちょうどいい実例があったのでご覧ください。
この画像を見ていただくとオールイン合戦に勝利したプレイヤーのカード以外は、ほぼほぼ被りまくってますよね。
Aが3枚、Qは4枚、Jも2枚
勝利するために必要なカードが抑えられている状態を”ブロックしている(されている)”といいます。
このとき「AQを持っている自分が一番強いぜ!勝った!!」なんて思ってはいけません。
カードをブロックし合っていることによって勝率は、エグいくらい下がります。
実際のところプリフロップでの勝率はこんな感じです。
強かったはずのなんて、もはや絶望的な勝率ですね。
なぜブロックカードで勝率が大きく変わるのか?
なんとなく分かるかと思いますが、ブロックされている状態でここまで勝率が変わるのはアウツが減るからです。
因みにアウツはカード1枚につき落ちる確率は約2%と言われています。
場に出るカードは5枚なので、必要なカードが落ちる計算式は次のようになります。
つまり先ほどの例で仮にワンペアを作ったものが勝つとした場合こんな状態です。
が場に出る可能性は残り1枚 |
2%×ショーダウンまで5枚=10% |
、、、は残り3枚 |
6%×5枚=30% |
Aが落ちる確率は相当低いですし、10、9、4は例え落ちてもKが来てしまえば負けます。
ってことでブロックカードの概念を知っておくと、自分の持っているカードでオールインしていいのかどうかの指標ができたりします。
ブロックカードの概念を取り入れるべきタイミング
基本は”常に”が正解なんですが、今日すぐにでも取り入れられるとしたらレクリエーションプレイヤーの多いフリーロールのオールイン合戦なんかが使いやすいです。
オールイン合戦におけるブロックカード
フリーロールのトーナメントでは後半戦や最序盤でオールイン合戦が起こることが多いですよね。
こう言ったときに相手のハンドレンジを想定した上で、ブロックカードがないかを考えることが重要になってきます。
先ほどの例でいえば
UG(Player2)から一番はじめにレイズをかましてきたのは9Jです。
Player4(AQ)がさらにレイズしオールイン合戦になりました。
ブロックカードの概念を有効に使えるのは、SB(Player9)にいた10Qの人やBBにいて8Qをもっていた僕です。
この理由は、当然あとのポジションになるほど全員のベットの迷いや反応を見ることができるからですね。
相手のハンドレンジからブロックカードを予測する
例えば、オールイン合戦のときこのようなハンドレンジが出てきませんかね?
AK、AQ、AJあたり
ダメ元でA絡みのスーテッドハンドやワンチャンストレート狙いのKQ〜K9などですね。
あくまで一例ですが、このハンドでオールインしてきそうなハンドが多いと想定すれば実はQ10やQ8を持っていた僕とSBのポジションの人はコールするという判断もアリになってきます。
結果論でしかないですが、実際6人オールインで突っ込んでいてQ10の人は勝率が15.5%あります。
勝てばチップが6倍になるので、実はオッズ(勝率)はそこそこ合っていたりします。
(見込める利益の倍率として、16.6%の勝率があれば勝負していいという計算になるシーンです。)
実際は、相手のハンドは分からないので「そんな無謀なことできるか!」って感じかも知れません。
ですが逆に自分がAJとかを持っているときに思考停止でオールインにコールせず、
「ブロックされてるかも?」とフォールドを考えるには悪くない概念になるのではないかと思います。
フロップのボードテクスチャでのブロックカード
次にフロップ戦略においてのブロックカードの考え方です。
・フラッシュが完成しやすいツートーンボード
・ストレートが完成しやすいコネクトボード
・事故が起きやすいペアボード
シンプルにこの3パターンを覚えておくといいかと思います。
ツートーンボードでのブロックカード
こういった同じマークが2つ落ちた状態がツートーンボードです。
画像のようなハンドをお互いが持っていた場合、AK側は相手のフラッシュが成立するカード(アウツ)を1枚ブロックしていることになります。
つまり『2%(アウツ1枚分)×2(ターンとリバーの2枚)=4%』相手の勝率を下げることができている状態ということです。
何度かバッドビートを喰らったことがある人にとって、この4%がいかに重要かはわかるんじゃないでしょうか?
コネクトボードでのブロックカード
コネクトボードは、フロップ段階でストレートが完成している可能性のあるボードです。
この場合、10のポケット持ちは『フォーカード』『フルハウス』『相手より上のストレート』を作るしかないというかなり不利な状況です。
ストレートだけにフォーカスして考えますと、ストレートが出来上がる7を1枚抑えられています。
J→Qと順番に落ちる可能性もかなり低いです。
J→Qと連続で落ちる確率は約2%です(計算がまちがってたらすいません)
仮に相手が7のポケットだったとしたら、フロップ段階では勝っていますが
ショーダウンまで進んでしまうと5だけが落ちてもおかしくないボードなのでバッドビートを喰らう可能性がなくもないボードと言えます。
※あくまでもストレートだけに絞った場合の話です
ペアボードでのブロックカード
ボードでペアが完成している非常に怖いボードです。
画像のように、「せっかくAQがきてQ落ちてるのにおいおい…」と思ってしまいますよね。
このときブロックカードの概念を逆算的に考えると場に2枚も9が出ているので、まさか持ってないだろうという考え方をすることも可能です。
相手が9を持っていないだろうと考えるか持ってるかも!?と考えるかで判断が変わる初心者の僕はひよる場面です笑
牽制気味にAQ側はプロープベット、リレイズされたらフォールドとかが良さそうですね。
ブロックカードの概念は戦略の幅を広げる
ブロックカードの概念を解説させていただきました。
相手のハンドレンジを想定できていたら、かなり優位に立てるシーンが出てくるはずです。
有効的にブロックカードが働いていそうなときを経験で覚えていき有効活用してみてください。